【復帰1周年】伊佐奈のいまと、これからのお話
本当にたくさんのルームメイトさんとの出会いに支えられて、137号室は復帰1周年を迎えることができました。
改めて、137号室を見つけてくださったこと、足を運んでくださることに心からの感謝を。
皆様との出会いをエネルギーに、管理人として137号室をもっと素敵な場所に成長させることができるよう、これからも頑張って参ります!
ひきつづき、137号室と伊佐奈瑛を どうぞよろしくお願いいたします 🐳
伊佐奈のいまと、これからの目標
ほんとうは「お仕事環境も良くなりました!」という明るいお話ができたら良かったのですが、残念ながら「教育・研究を続けていくのは厳しそうだ」という結論に至りました。
すぐに教育研究の現場を去るわけではありませんが、将来的には仕事を辞め、誰かを支えるための言葉を紡ぐ作家として生きていきたい、という目標を定めました。
もっと学問を、人を、大切にしたい
伊佐奈は、普段 教育研究に携わるお仕事をしています。
「学問を、人を大切にしたい」というおだやかなタイトルになっているけれど、いまの日本の教育に関わり続けるのはそろそろ限界なのかもしれないと思っています。

心が壊れそう という悲鳴ではなくて、「あ、限界だ」ということを冷静に悟ってしまった、という感じなのです
(※伊佐奈は元気です、心配しないでね!)
休止のきっかけとなった日から、ずっと考えていたこと
伊佐奈が活動を休止するきっかけとなった出来事、それは当時勤務していた学校で直面した度重なる死でした。
ほぼ同時期に、先輩の先生と教え子が立て続けに亡くなりました。
どちらも自殺でした。
夏の最中、大学受験が本格化して久しい時期だったこと、伊佐奈自身も多数の受験生を抱えていました。
「生徒が亡くなりました。自殺です」
臨時職員会議の場で校長がそう告げたとき、最初に耳を貫いたのはため息、そして「こんな時期にさあ」という言葉だったことを、鮮明に覚えています。
「先生は、小説が書けるでしょう。――頼むよ、伊佐奈先生。先生は、こういうの(有り体に言えば、嘘をつくこと)得意でしょう」
思えば、この頃からわたしの気持ちは「教育」の現場から少しずつ離れはじめていたのかもしれません。
――この人たちは、人の生命をなんだと思っているのだろう。
――誰かが死ぬほど大切にしているものを、なんだと思っているのだろう。
あの日からの日々を生き抜くことができたのは、同じ痛みを抱えた生徒たちがいてくれたからだと思っています。
立ち止まる暇もない日々の中、「あの発言をうまく理解ができなかったのは、わたしの特性が関係しているのかもしれない」と考えたこともありました。
むしろ、そうであってほしいとすら考えました。
学問に対する、捉えかたのちがい
教員が研究計画を立て、学生はそれを忠実に実行する。
その後、教員が論文を書き、学生はその論文通りの発表をする。
わたしは、これが次世代の研究者を育てるための教育だとは思えませんでした。
現場で求められるのは、成果につながる圧倒的な研究計画と、教員に言われたことを忠実に実行する能力を備えた学生たち。
学生の発表実績がそのまま教員の評価につながるという現状も、このゆがみに拍車をかけていたように思います。
もちろん、すべての学校がこのような方針だということではありません。
ただ、伊佐奈が勤務した場所では、たとえ学生本人が興味を持って取り組みたいテーマがあったとしても「それは成果に繋がらないから、これ(教員が準備したテーマ)をやれ」と指導されることは日常茶飯事。
この指導に従わない学生は「じゃあ勝手にしろ」と放置され、行き詰まってしまった場合は「おまえが自分でやりたいって言ったんだから、責任もってやれ」と突き放すような指導がなされることも珍しくありません。
思い通りのテーマを選択しなかった留学生に対し、これみよがしにため息をついて「あーあ、文化の違いかなあ」と暴言を吐く大人もいたようです。
伊佐奈が当該留学生からこの話を聞いたのは、卒業直前のことでした。
「自分で決めたテーマだから、本当は頑張りたかった。でも失敗して、新しいテーマにするって決めたとき『あいつは(研究班に)入れるなって先生に言われたから、仲間にできない』って友達に言われて、悲しかった」
「担任に相談しても、すぐ『そういうふうに考えるんだ』とか『やっぱり文化が違うのかなあ』ってため息をつかれて、めんどくさそうな顔されて、だんだん相談できなくなった」
「苦しいことばっかだったけど、進学がかかってるから誰にも相談できなかった」
相談を通じて知り合ったのは卒業の半年前だったけれど、専攻の違いなんて気にせずに、もっと早くに気づいてあげることができていればと本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
学問の目的は、失敗をしないこと。
教員は、生徒の未来ではなく自らの評価のために、生徒に成果を求め続ける。
――こんな現場ばかりではないことも、日々ひたむきに生徒に向き合う先生方や夢に向かって頑張り続ける生徒がいることもわかっています。
それでもなお、5年後、10年後の自分の姿と未来の自分が立っているであろう場所に少しも希望が見出せないことに気がついてしまったときは、やはり悲しい気持ちになりました。
なにより「伊佐奈先生みたいな先生になるのが夢です!」と言ってくれた教え子に対して、「やめろ!!」と思ってしまった自分がいることが辛かった……。

わたしの仕事に憧れてくれた人はもちろん、わたし自身も自分の仕事に誇りを持てる生き方がしたい!
特性との向き合いかた
137号室はわたしにとっても癒しの場所なので、ここに来るとどんなことがあっても「よし、来週も頑張ろう!」という気持ちになります。
ということで、伊佐奈自身のお話はあまりすることがありませんでした。
そのため、「伊佐奈はきっと充実した毎日を過ごしているんだろう」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
特性を持った人間が一般社会で仕事をする上で、いろいろな壁はやっぱりどうしても存在します。

周囲の人に支えられながら生きてるんだなあ、という気持ちでいっぱいです……!
中には、どうしてもあわない人もいます。どちらが悪いというものではなく、シンプルに相性が悪いのであって、職場でない場所で出会えていたらなにか違っていたのかも……と思うこともたくさんありました。
配慮ってする側もされる側も、すごく難しいところがありますよね……!!
「お年寄りに席を譲る」という例がときどき話題になりますが、譲っても断られてしまうという例のように、悪気がないのに違うかたちで受け取られてしまうということは配慮する側にもされる側にも起こりうるものだと思うのです。
この1年間、伊佐奈を取り巻く環境は現実世界でも大きく変わりました。
いちばん辛かったのは、直属の上司が「伊佐奈さんはASDだから、この仕事はやらなくていいよ/やれないよね」というタイプの方になったこと。

顔を合わせるたびに「伊佐奈さんは病気なんだから」って言われるの、正直辛いです!!!!
……というお話もしたのですが、これについては伊佐奈がうまく伝えられていなかったのかもしれません。
いずれにせよ、普通に遂行できる、問題なく遂行していたはずの仕事まで「病気だから」という理由で取り上げられてしまったことも、自分自身の将来を考え直すきっかけになりました。
人を大切にできない場所に、未来はないと思う
どんな事情があるにせよ、人の努力や大切にしてきたもの、積み上げてきた努力を蔑ろにしたり、目の前の人を大事にできない場所には、少しの未来もないと思います。
国家技能検定を取得したとか、本学HPのリデザインとかーー前任の学長がどうだったかは知らないけれど、それは僕が頼んだことではないから評価の対象外です。伊佐奈さんは病気なんだから、研究に力を注いで学生に成果を上げされてくれれば、僕としてはそれでいいんです。デザイン工学や執筆なんて、そんなものはただの趣味でしょう。
ーー伊佐奈さん、原子力工学がご専門なんでしょう。そんなに研究がお好きなら、学生を連れて被災地に行ったらどうですか。先生はそういうの、お好きなんでしょう。
ー2026年3月 上司のコメント
この記事を書いているのは、2026年3月12日金曜日。
教育研究の現実を「言葉」のかたちで突きつけられた日の深夜に、この文章を書いています。
「得意なんでしょう」「好きなんでしょう」という言葉をこのようなかたちで使う人と働いていくことについて、いまの仕事の未来に希望が持てないことについて、はっきりと限界を感じた日となりました。
すべてのルームメイトさんに、感謝!
いつの日か、今日(2026年3月13日)という日が「いまのわたしの転換点だった」と胸を張って言えるときを迎えることができるように、4月からの日々は「自分に変えることができる要素」を未来に向かって変えていくことに集中しようと思います🐳
ということで、少し暗い記事になってしまいましたが、伊佐奈は137号室の管理人として、137号室をもっともっと素敵な場所にできるよう全力を尽くしてまいります🌟

繰り返しになるけれど、伊佐奈は元気です!!
素敵な出会いに感謝しながら、自分の未来を考える
職場には素晴らしい先生方もたくさんいらっしゃいます。
上司の発言に対して、伊佐奈よりずっと激しく怒ってくださった先輩が何人もいました。(初めて職場で泣きました)
週明けの月曜日、気持ち的に来年の講義を受け持つのは厳しいかもしれません、と弱音を吐いたとき、「ひょっとしたら、最後の講義になるかもしれないでしょ。だったら、講義をやめるかどうかは、学生の顔を見てから決めましょう。じゃないと、学生たちががっかりしますよ!」という科長の言葉に支えられました。
「先生を辞めて、伊佐奈瑛として言葉に命をかける『作家』の夢を追いかけたい」という話をしたときに「我々も全力を尽くす。伊佐奈くんも、やるべきこととやれるだけのことを全力でやれ」「勢いで辞めるなよ! 生活も執筆もできないってことになったら本末転倒だからな!」と言ってくださった先生方がいることも、しっかりとこの場に書き留めておきたいと思います。
誰かの主張や評価など、自分で変えられない要素を変えようとするのではなく、自分にコントロールできる要素を良い方向に変えていきながら、137号室の管理人として生きる日々に向かって全力を尽くしていくことが、2026年4月からの目標です。
「言葉」を通じて誰かの力になれるかもしれない、ということに気づかせてくださったたくさんの出会いに感謝しながら、新たな一歩を踏み出していきたいと思います。
誰かを批判したり攻撃したりするための言葉ではなくて、本人すら気づいていない「良さ」に光を当てる言葉と向き合い続けることを一生の仕事にしたい、と思うのです。
執筆と勉強(ノートデザイン)という強みを活かしてみなさんを応援するためにはどんな方法があるのかを考えながら、新たな世界に向かって挑戦を続けていきたいと思っています。

来年はさらなる成長をご報告できるように頑張ります◎
いつも応援してくださるルームメイトの皆さんへ、心からの感謝を。
これからも137号室と伊佐奈瑛を、どうぞよろしくお願いいたします 🐳
メンバーシップ等について
ときどき「スーパーチャットは開放しないのですか?」「メンバーシップがあったら入りたいです!」というコメントをいただきます。
本当に、感謝の気持ちでいっぱいです……!
ですが、いまのところ専業(作家)になるまでは、スーパーチャットやメンバーシップを開設する予定はありません🙏
現在は、普段の仕事がメイン業務となるため、伊佐奈の集中力とリソースの大半は日々の業務に向けられています。
YouTubeなどの活動に投じるエネルギーが制限される状態で、ルームメイトのみなさまからお金をいただくわけにはいかないと思う気持ちが強いのです……!
メンバーシップを開設するのは、伊佐奈がいまのお仕事を辞して137号室に集中できるようになってからにしよう、と思っています。
すぐにお応えすることができなくて、すみません……!!
メンバーシップを開設した折には、ご無理のない範囲で応援をいただけましたら幸いです🐳
(137号室に来てくださったり、おたよりを送ってくださることが、伊佐奈にとって最大のモチベ源です💪🔥 いつもありがとう!!)
